積立投資の効果を小学生でもわかるように説明してみる
最近は積立で投資する風潮が結構ある。
つみたてNISAなんかの税制優遇制度なんかも整備されてきている。
投資を積立でやるってのはどんなメリットがあるの?
なんて方がいるかもしれないので、今回はそのお話を出来る限りわかりやすく解説してみたいと思う。
※広く周知されている投資信託で解説するよ。
投資は値段が低い時に買って安い時に売ると利益が出る
これは当然のことだし、当たり前の事言うなよ。。。
って方、ちょっと待ってね。
下の図を見てほしい。
これは「日経平均株価」の値動きを示したものだ。
出展元:「投資の森」 を加工。以下同じ。
〇したところで買って、矢印のところで売ることが出来ればいいよね。
ではもう一つ。
これは2014年4月某日に購入して矢印のところ(4月某日)で売った場合。
ありゃりゃ、これだと損ってことになるよね。
さらにもう一つ。
これはさっきの2014年某日の図のさらに後まで表示したもの。
実はさっきの例だと損失が出ていたわけだけど、ちょっと我慢していれば(具体的には7月頃まで)今度は逆に利益を出すことが出来たってことになる。
じゃあ、さらにこの後は
上がるの?
下がるの?
ってことになるのでもう少し大きい図で表示してみるよ。
3ヶ月期間の図を5年、6年後まで伸ばしてみるとこんな感じになる。
結論から言うと、大体さっきところから長期的に見た場合は上がっている。
ここで注意。
日経平均は上がるってことを言いたいのではない!
長期間で投資をすれば、上がるときもあれば、下がっていることもあるけれども、
その分プラスになるチャンスは増えるってこと。
投資で損をした!
もう二度とやらない!
なんて人の話を聞いたことがあるだろうか?
上の図も日経平均株価の長期のチャートだ。
2008年頃に投資した人なんかは、リーマンショックの影響で含み損を抱え、もう我慢できん!
って感じで損失計上した状態で解約とかをして、
大損した!「もう投資なんかやらん」てなった人が相当数いるはず。
結局それも回復しているわけだけどな。
これもある意味長期投資の大切さではある。
ここまででの話をまとめると、参照する期間によって全然感覚が違うし、素人目には
上がるかどうか
どこが底なのか
わからないってことを言いたい。
ついでに長期的な視点が大切ってことも。
何となくのトレンドってのはニュースを見ていればわかるかもしれない。
けれども、最近のコロナウィルスの影響でズドーーーンと下がっている場合もあるよね。
最初の感染者が見つかったのは2019年12月とされているけれど、この時点でこんな影響が起きるってのを読めた人なんてそんなにいないはず。
結果急落したのは2月下旬から3月にかけて。
そしてこれの底がどこかなのかも良く分からない。
もし、コロナウィルスの感染とかがなかったらどうなってたのかな?
上がる?
下がる?
コロナウィルスの影響がここまで出るってことを事前にわかっていれば大丈夫だったんだろうけれども、結果論ってことになってしまうよね。
専門家の話とか見ても、みんな言っていることはバラバラだからね。
「コロナで急落」の直前にまとまった金額で投資した方なんかは現在はハラハラしているかもしれないよね。
ここで言いたいことは
・上がるか下がるかについては何となくトレンドはある
・けれども「何か」が起こればその影響を受ける
・何かは起こるまでわからない
・どこまで上がるのか、どこまで下がるのかはなかなかわからない
・わからないから、ハラハラドキドキする
ってことだ。
積立で投資するのに向いている人は?
上の例でみると、初心者からすればやっぱり投資って怖いし、そもそもそんなにじっくり相場を見ている時間なんてないよ!
手を出さない方がいいんじゃない?となってしまう。。。
積立式はこんな方にピッタリな投資方法と言えると思う。
・相場とかあんまりわからん。
・どこが底なの?買い時って?
・まとまった金額が無いよ
・じっくり相場を見ている時間はない
・でも数年以上の長期間の積立は出来る
こんな感じ方だと言えると思う。
上の例で悩ましい状態をある程度解消してくれるのが積立の投資だ。
じゃあ具体的なメリットって何?
ってことになるけれども、それもちょこっと書いておきたいと思うよ。
・少額で出来る
・つみたてNISAを活用すると税制優遇を受けられる
・時間を分散できる=仮に下がっても再購入で平均単価が下がる
むむ、ちょっと難しい言葉が出てきたぞ。
時間分散とか、平均単価が下がるってどういうこと?
積立投資のメリットを小学生でもわかるレベルで解説
もう「面倒、怖い」ってなった人、ちょっと待ってね。
わかりやすい例で解説しますので。
例①
パパは毎月一定日に1,000円分の「とあるボールペン」を買う事に決めました。
1月:ボールペンの売買の値段は1,000円でした。
・1,000円分買うと決めているので、ボールペンは1本買うことが出来ます。
・ここで即座に売れば1,000円で買って、1,000円で売ったことになるのでプラスマイナスゼロになります。
・この時点で「ボールペン所持数は1本」です
・1本×1,000円=1,000円
2月:ボールペンの売買の値段は500円に値下がりしていました。
・1,000円分買うと決めているので、ボールペンは2本買うことが出来ます。
・この時点で「ボールペン所持数は1月に買った分と合わせて3本」です。
・2,000円分買ったけれど、1本500円になっちゃった。
・3本×500円=1,500円(500円分損しているってことになる)
>3月:ボールペンの売買の値段は1,000円に戻っていました。
・1,000円分買うと決めているので、ボールペンは1本買うことが出来ます。
・「ボールペン所持数は1月、2月に買った分と合わせて4本」
・4本×1,000円=4,000円
気付きましたか?
・1~3月でボールペンは3,000円分買いました。
・買い始めの1月と買い終わった3月のボールペンの値段は同じ1,000円です
・なのに、3月時点でボールペンは4本あるので1,000円分利益が出ています。
エクセルで適当に作成
・2月に値段が下がったところで多く(2本)買う事が出来た。
・平均単価が下がったってことになります。
・単純に説明するとこんな感じなのが、積立による時間分散の強みだ。
・端的に言うと、目先の値下がりは長期的視点で見ると、むしろ歓迎さえできるってことになる。
例②
では実際の投資信託でやってみよう。
下の図を見てほしい
投資ログ様から引用 https://ohlc.jp/
投資ログ様から引用 https://ohlc.jp/
これは日経平均株価と同じ動きをすることを目的とされる投資信託だ。
2015年12月~2017年1月の間、毎月1,000円ずつ購入した場合のシミュレーションをしてみた(このシステムはありがたい!)
14回の購入で14,000円ってことにしている。
イメージ的には
一旦下がって、その後、同じ水準くらいまでに戻った
感じの動きとなっている。
最初に一括で購入した場合
14,000円が13,998円となっていてほぼプラマイゼロ。
積立で購入した場合
14,000円が18,327円となったいて4,327円プラスになっている。
この例はちょっと期間が短いかもしれないけれども、
相場の下げを利用することが出来るのが積立での投資ってことを言いたい。
当然ながら、一番下がったところでまとめて購入出来れば利益はもっと大きくなるけれども、大抵は「どこが底かわからない」よね。
だから積立で時間を分散して購入しようってことなんだな。
積立なら値動き無視で長期運用!
これで大体OKって考えることが出来るよね。
少額から出来るし、初心者だけれども、預金より期待したいって感じの資産形成にはもってこいなやり方と言えると思う。
ただし、将来的に値上がりが期待されるものの方が当然ながら良いけれどね。
例に出した日経平均株価に連動するタイプのものは、あんまり期待できないかもしれない。(他のやつと比べるとって意味でね)
※当然、どの商品で運用しても元本保証はされていないけれども。
どの銀行、証券会社で積立するのが良いの?
じゃあ、積立での投資をやってみたい!
ってなると、どの金融機関で積立すればいいのかわからない!
こんな感じのことが問題になってくるよね。
ネット証券でやればいいのか、地元の銀行とかで申し込むのか、地元の銀行のネットバンキングとかでやればいいのか。
選択肢もそれなりにあると思う。
これは簡単に言うと、
・つみたてNISAで出来る銘柄が多い
・購入単価が低い(少額から出来る)
・そのほか、お得な特典が欲しい
※つみたてNISAってのは積立に適した(投資期限が定められてない、手数料が安い等の条件)投資信託とかで適用される税優遇制度。利益が出ても非課税だから積立する人には必須と言える。
こうした条件を当てはめていくと、
大抵は「楽天証券」と「SBI証券」が候補として挙がってくることと思う。
楽天銀行の口座をすでに持っているのであれば、楽天証券を使えばいいだろうし、
住信SBIネット銀行の口座を持っているのであればSBI証券を使えばいいだろうと思う。
楽天ポイントを投資に回すことが出来ることを考えると、普段から楽天を使っている人からするとお得感がかなり強いんじゃないかな?
もちろん、投信の購入でポイントが貯まるっていうシステムがあることも見逃せないメリットだけどね。
地元の地方銀行で投資する場合のメリットとデメリット
地方銀行の敵でも味方でもないからね。
○○銀行っていう地元の銀行を使っていて、そこでも投資信託やっているよ?
そこじゃダメなのって疑問もあると思う。
手数料回りやネットバンクのスペック的なモノは当然、大手とかネット証券には劣る場合が多いと思う。
最後に、それ以外のメリットやデメリットを紹介したい。
メリット
・対面、もしくは電話で対応してくれる場合が多い
・担当がついてくれる
デメリット
・担当によってレベルに開きがありすぎる。
・転勤してしまう場合がある
「結論」
あくまで私見ですが、ネット環境があるならネットバンク一択です。
積立での投資であれば、地元銀行使う意味はさほどないと思う。